2016年5月9日月曜日

優勝への道

 
優勝への道
 
4年 伊池翼
















 
「おれは必ずこのチームで優勝がしたい」


2013年2月2日。入寮の日がやってきた。
沢山の荷物を車に乗せ、母親の運転で八幡山の寮まで向かった。
予定よりも早く着いてしまい、
芦花公園に車を止めて時間になるまで待っていたあの瞬間を今でも覚えている。
幸いな事に同部屋の同期とはすぐに打ち解けられたが、
毎週のように実家に帰っていたあの時から、あっという間に4年目に突入した。


部活動を初めて経験した自分にとっては、戸惑う事も少なくはなかった。
大学に入って初めて、高校サッカーの凄さというのも肌で感じる事が出来た。
色々な経験を乗り越えて来たからこそ、タフな精神があるのだと。

もちろん、ユース出身の選手もハイレベルの中でプレーしてきたという思いはあるだろう。
どちらが良いというのは無いと思うが、そこに「環境」の差を少し感じた。
それぞれの環境でトップレベルでプレーしてきた選手たちと一緒にやれる環境は、
ここにしか無いと思えるような環境が明治大学体育会サッカー部にはあった。

 
大学4年間は本当の意味で自分と向き合う時間であり、
だからこそ成長できる時間だと思う。
日々の過ごし方で変わるというのは身に染みて感じた。


その中で、なんといっても同期の仲間たちに出逢えた事が
自分にとってはこの大学生活での財産である。
1年の時から何度も何度もミーティングを重ね、ぶつかり合った。

ある時、なぜ仕事をするのかというのを全員が理解した瞬間があったと思う。
そこから1つになれたように自分は感じた。
仕事をしている時期は本当に色んな経験をした。
もちろん辛いことや苦しい事もあったが、自分たちは
「サッカーに影響を与えちゃいけない。サッカーで見返してやろう。」
という思いが強かったと思う。
何でも言い合えるような仲間が出来た事は本当に幸せな事だと感じる。

 
だからこそ「このチームで優勝がしたい。」
この3年間目の前でタイトルを逃し続けてきた。

1年の時の総理大事杯は、毎試合負ける気がしなかった。
全ての試合で先手をとり、決勝でも2点のリードがあったが、
流通経済大学に2-3の逆転負けを喫した。

2年の時は、天皇杯にも出場し、アミノバイタルカップの悔しさをバネに、
後期のリーグ戦で巻き返したがあと一歩のところで優勝に手が届かなかった。
チーム一丸となって戦ったインカレでもまさかの結果に終わってしまった。

そして昨年。多くのタレントが揃い、常に優勝候補とされてきた。
総理大臣杯では、準決勝で流通経済大学に借りを返したが、
またしてもあと一歩のところで優勝することはできなかった。
リーグ戦でも2年連続の2位に終わった。

気付けば、ラストシーズンになっていた。
今年は何としてでも優勝がしたい。
明治大学体育会サッカー部がもう1つ成長するにも、優勝が必要になる。
4年間積み上げてきたものを優勝という形で証明したい。

そして、今まで支えてきてくれた人達への感謝の気持ちを優勝という形で表したい。
その為に、この先も隙を作らずチームが1つとなって
全員で毎試合に臨めるような準備をしていきたいと思う。

最後にもう一度言う。

「おれは必ずこのチームで優勝がしたい」

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